新海誠監督の「君の名は。」見てきました。
全体的に綺麗な映画でした。
作画も綺麗だし、登場人物の心も綺麗だし、オチも綺麗でした。
アニメーション映画といえば、私の中では「スタジオジブリ作品」「細田守監督作品」と並んで「新海誠監督作品」が出てきます。前者2つと違う、新海誠監督作品の特徴をあげるとするなら、時折現れるアニメらしからぬ被写界深度の浅い背景でしょうか(ピントが手前のモチーフだけに合い、背景がボケた感じの画面です)。
被写界深度の浅い写真の例
芸術点を極限まで高めた作画ってこうなるんだなぁと思いました。
夜景、彗星の描写は恐ろしいほど綺麗です。
ひょんなことから東京に暮らす普通の男の子の瀧くんと、飛騨に暮らす普通の女の子の三葉ちゃんが入れ替わるストーリーですが、三葉ちゃんの人格が入ってる瀧くんはどんなに真剣な場面でも若干内股気味ですし、声もナヨナヨっとしています。反対に瀧くんの人格が入っている三葉ちゃんは常時強気な表情で、動作も大きい。声を当てていた神木隆之介さんと上白石萌音さんの演技も凄かったです。
二人がお互いを思う気持ちが甘じょっぱい。
あと何気ない台詞が色々伏線になっていて、回収される度に「うおおおお!!」となります。
音楽はRADWIMPSが担当していましたね。
もうこれRADのMVでいいんじゃないかと思うほど歌の入り方が最高でした。そんなわけでまんまと音源を買ってしまったのでループしていると、歌の入っていないBGMもRADぽいなと思いました。なにがRADぽいとかそういうのは説明できないんですが、主旋律を野田さんが鼻歌で歌ってるのが容易に想像できるって感じです。
あ、そういえば、新海誠監督の前作「言の葉の庭」を見た人には嬉しいサプライズがあるかもよ!!
そろそろインプット期間を終えてアウトプット期間に移行したいと思いつつ、見たい映画も本もたくさん積んだままなので如何いたそうか。
以下はネタバレ感想なので反転します。
本当に三葉ちゃんが可愛かった。純朴な田舎娘という感じでよかった。
ヒロインの衣装チェンジや髪型チェンジが2回も3回もあるアニメは良いアニメです。
瀧くんもシティボーイな感じが良かった。ただの都会っ子ではなく、前述してる通り登場人物の心が綺麗。瀧くんの周りの友人たちも本当に良い人たちだ。
初めて会った三葉ちゃんに「(変な女……)」と感想を抱きつつも、恐らく自分のことを知っていて話しかけてきてくれたであろう相手に普通に名前を聞けちゃうあたり、瀧くんも本当に人柄が良いのだなぁと思いました。
そして片割れ時についに二人が出会って「手のひらに名前を書こうぜ」の下り……あんなの卑怯過ぎるでしょ。そんなんそれまでその気が無くったって惚れるわ。その分、二人がお互いの名前を思い出せなくなってしまうのが悲しかった……。
あとは、てっしーとさやちんかな。途中からはあの二人の無事をひたすらに祈り続けていた。脇役のキャラクターたちも皆みんな救われて私は本当に、本当に嬉しかった。ラストの方で、それぞれが送っている日常を描いてくれて、そこに思わぬキャラまでいたりして「はぁあああ!よかったぁ!!」となる映画でした。
欲を言うなら、住民たちの避難を促すシーンで三葉ちゃんがどうやってお父さんを説得したのか、そのシーンがほしかった。
文句無しにハッピーエンド大団円のおかげで、翌日に休日出勤が控えており荒んでいた心も清らかになりました。
「君の名は。」の女の子が「来世は東京のイケメンになりたい」と願って東京のイケメンと入れ替わっていたので、私の場合もしかしたら……
来世は油田になりたい
— 夜井 (@yorui_m) 2016年5月20日